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ARTICLE | 2025.06.20

東京タロット美術館特別企画
レティシア・バルビエ × 鏡リュウジ トークイベント
「バベルのポリフォニー 
タロット、言語、忘れられた図像について」

2025年2月、東京タロット美術館にて、フランス出身の研究者でタロットリーダーとして活躍するレティシア・バルビエ氏をお迎えし、トークイベントが開催されました。
日本でも出版されたバルビエ氏の著書『タロットと占術カードの世界:起源から21世紀まで』の監訳を担当した鏡リュウジ氏が通訳兼聞き手として登壇し、会場は知的で華やかな雰囲気に包まれました。


レティシア・バルビエ × 鏡リュウジ トークイベント

バルビエ氏はソルボンヌ大学で美術史を学び、ニューヨークの文化プロジェクトに長年携わってきた経験を持ちます。その豊富な知識を背景に、講演では美術史の視点を交えた美しい資料とともにタロットの歴史を辿っていきました。
バルビエ氏の優雅な語りと、鏡氏の豊富な知識に基づいた丁寧な通訳と解説に、会場全体が引き込まれていきました。


レティシア・バルビエ × 鏡リュウジ トークイベント

タロットが固定された意味を持つのではなく、時代や文化、個々の視点によって再解釈され続ける「生きた言語」であり、現代においてタロットが「声を持たぬものに語る力を与えるもの」として進化していること、そしていつの時代も「その変化をもたらすのは私たち自身である」ことを語ってくれました。

講演後の質疑応答では、美術に関する質問やバルビエ氏自身についての問いに丁寧に答える姿が印象的でした。
続くサイン会では、一人ひとりに名前を尋ね、親しみやすく話しかけながらサインをする姿に、温かい人柄が滲み出ていました。


レティシア・バルビエ × 鏡リュウジ トークイベント
当日のバルビエ氏の感度の高いファッションも話題となりました!


今回の講演を通じて、タロットは生きた文化であり、私たちがその一部であること、そしてタロットに絶対的な正解はなく、読み手や時代によって常に変化し続けることにこそ、その真価があることを再認識しました。
バルビエ氏のタロットとアートへの深い愛情を感じることができた、素晴らしい時間となりました。






東京タロット美術館特別企画
レティシア・バルビエ × 鏡リュウジ トークイベント
「バベルのポリフォニー タロット、言語、忘れられた図像について」
Babel Polyphony: On Tarot, Language and Forgotten Iconography.
2025.2.21 Fri


レティシア・バルビエ × 鏡リュウジ トークイベント